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2006-10-26

『クラムボン殺し』,中島望,講談社(講談社ノベルズ)

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クラムボン殺し (講談社ノベルス)

クラムボン殺し (講談社ノベルス)

これは、人殺しじゃないんだ。

クラムボン殺しだ。

クラムボンは──

死んだよ。

このタイトルじゃなかったら、買わなかったと思う。

ので、やっぱタイトルって大事ですよね。


世間を震撼させている「眼球抜き殺人」と

主人公が勤める小学校で起こった「校歌見立て殺人

この二つの事件は果たして同一犯の犯行か?!


というわけで、私立探偵やら、見立てやら、シリアルキラーやらも盛り込みつつ、うまいことエンターテインメントとして成立させてます。

真面目なミステリーかなって思いながら読むと、ある時点で思いっきり吹っ飛ばされて、自分の中のフィクションレベルを調節する必要がありました。「あ、そういう話なのね~」って感じで。


小学校で起こる殺人事件ということで、まあ昨今の少年犯罪とかについても思い巡らしながら読んでもらえるといいかなと思います。

あ、そんなに重い話じゃないっすよ。

クラムボンとかいう題材に反して、犯行の描写はちょっとグロい感じですが。

きちんと綺麗に終わるので、読んで損した気分にはなりません。

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2006-05-27

『てるてるあした』,加納朋子,幻冬舎

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てるてるあした

てるてるあした

「……不思議なことが実際起こるってのは……不思議なもんだねえ……」

極上のガール・ミーツ・タウン。

日本のどこかの片田舎にある、佐々良(ささら)という町に来た、来ざるをえなかった照代。この町との出会い、そしてそこに住む人との出会いは、彼女を変えていく。

主人公照代の内面の変化が劇的に、そしてなおかつ自然に描かれる。

人が変わるのを描くってのは簡単に言うけど凄いことですよね。読み終わったあと思い返すと、「成長したなあ、照代」って思うんだけど、読んでるときはあまり思わない。細かいエピソードをひとつひとつ積み上げていって、振り返ると今まで積み上げてきたものに気づく、というような不思議な感覚を味わえる作品です。この辺の感覚は、やっぱこの作者は推理小説畑の人なんだなと思わさせられました。

いわゆる連作短編集の形をとっていて、それぞれの短編に魅力的なささやかな謎があって、それがちゃんと明かされて。いやあ、いい作品ですね。

あ、あと久代はツンデレ。これだけはガチ

『予告探偵 - 西郷家の謎』,太田忠司,中央公論新社

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予告探偵―西郷家の謎 (C・NOVELS)

予告探偵―西郷家の謎 (C・NOVELS)

著者の言葉

歴史ある名家の一族が住まう洋館。一癖も二癖もありそうな人々が集う中で起きる謎の殺人事件。挑むのは奇矯な言動で周囲を煙に巻く自称名探偵。これは、そういう物語です。お茶など飲みながら楽しんでいただければ幸いです。

戦後」という時代に郷愁を感じつつ、この物語は読まれるであろう。大いなる戦争が与えた傷痕のなかに、この奇怪な事件の根がある。密室殺人であり、推理小説王道であり、魅力的な探偵と語り手がいる。21世紀の新しいエンターテインメント誕生したと喜びたい。

───映画監督金子修介

くおお、むかつくなあぁ。こいつら。

いや、嘘は言ってないんですよ、彼らは。実際この文を読んでそういう風に楽しめたし。でも、全部読み終わって改めて、これらの惹句を読むと「このやろう」としか思えません。

いや、そんだけよくできた小説だってことです。

でもなあ、あの真相はなあ。[これはひどい][壁投げ][でも拾う][ちゃんと本棚へしまう]という感じ。

洋館、一族、名探偵執事、使用人。こんな単語にピンと来た方はぜひご一読を。

でも名探偵の皮肉な言動とか、超人的な身体能力とかに納得がいったのは初めてかもしれません。

ええまあ、好きか嫌いかで言うと、大好きです。

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