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2006-12-12

『黒い羊は迷わない』, 落合尚之, 小学館(ヤングサンデーコミックス)

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黒い羊は迷わない 1 (ヤングサンデーコミックス)

黒い羊は迷わない 1 (ヤングサンデーコミックス)

この世界は羊の世界だ……!

どいつもこいつも自分から自分を放り捨てて、誰かに…何かに飼われたがってる奴ばっかりだ!

それに…

その弱さにつけ込んで、人の心をおもちゃにしたがる奴ら!

アララギや! お前みたいに!

何かを信じようとすれば、羊になるしかないんだ!

でも、何一つ信じるものがなくてどうやって生きていけばいい!?

確かなものなんか何もないっ! もう何もわかんないよっ!

僕に 心を与え、生きる勇気を与えたのは並木さんだ。

この世界は僕に心を与えながら心のままに感じることを許さなかった。

僕に生命を与えながら、生きたいように生きさせてはくれない。

どんなに憧れ触れようと求めても、僕を拒んで受け入れてはくれない。

並木さんは僕にとってこの世界そのものだ──!!

好意的な誤解の中で一生 生きていける奴は 幸せさ。

結局 人間は一人なんだ。

引用が長くなってしまいましたが、主人公格の登場人物三人から一つずつ選びました。いやこれ、名作ですよ。本気ですね。もうどうしようもないほどに本気ですよ、この作者は。

あらすじ

カルトによって行われたマインド・コントロールを解除する「デプログラマー(脱洗脳屋)」として伝説的な名声を得ていた曜堂哲夫。彼がデプログラマーを廃業してから2年経った現在新興宗教ばかりを狙う強盗「羊狩り」が巷を賑わせていて……


そんなところから始まるこの漫画なのですが、いかにも重そうな話ですよね。それが読んでみるとそうでもない。書いてある内容が、登場人物の放つ言葉が、受ける痛みが、きちんときちんと読み手に伝わってくる。そんな丁寧な漫画です。

奥付を見ると1997年に連載されていた作品。失楽園流行り、猿岩石が歌を歌い、エジプト旅行者が銃撃され、神戸では小学生小学生の首を切った年。

にもかかわらず今読んでも全く古臭くない。むしろ面白い。これはテーマに関わらず、漫画として優れているということなのだろうと思います。

そして、これだけの娯楽をきちんとコミックス2巻分に収める技術

絵に特徴があるわけでもなく、独特な台詞回しがあるわけでもない、それでもこんなに本気が伝わってくる。この作者は本当に「漫画家」なのでしょうね。

そんな落合尚之さんですが、新連載が1月から始まるようで楽しみ

関係無いですけど、この本を買うために初めてamazonマーケットプレイスを利用しました。便利。

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